糖尿病
今や国民病とも呼ばれ、TVの特集でもよく取り上げられています。糖尿病と聞くと生自己注射とか、美味しい食事も制限されるとか、かなり重症な患者さんのイメージが先行しているように思われます。
簡単に説明させていただききますと、血糖値の高い状態が継続する病気です。 数値によって軽い糖尿予備軍と呼ばれる方から重症糖尿病の方まで、症状や治療は様々です。
合併症という言葉を御存じでしょうか。
糖尿性腎症、糖尿病網膜症、狭心症や 心筋梗塞、もっと怖いのは壊疽(えそ)といって足が腐ってしまい下肢切断もやむ追えなくなります。これら全て糖尿病を患い長い間放置した結果、他の病気を併発してしまう合併症の症状の一部です。当院では糖尿予備軍の段階で経過観察と食事指導を徹底指導致します。現在では週1回の内服や週1回の注射でコントロールが可能な治療も有ります。患者さんに最適な治療法をお勧め致します。
内服治療
スルホニル尿素薬
インスリンを分泌する膵臓のβ細胞に作用しインスリン分泌を促します。
ビグアナイト薬
肝臓でブドウ糖が作られるのを防ぎます。又筋肉のブドウ糖利用を促進させます。 インスリン抵抗性改善薬筋肉などのインスリン抵抗性を改善。
αクルコシターゼ阻害薬・α-G1薬
小腸での糖の消化・吸収を遅らせ高血糖を予防します。
速効性インスリン分泌促進薬・グリニド薬
短時間の膵臓のインスリン分泌を促進します。
チアゾリン薬
インスリンの抵抗性を改善します。
以上が既存の内服薬です。最近の新薬2種類ついて説明します。
DPP-4阻害薬
消化管からインククレチンというホルモンが膵臓を刺激しインスリンを分泌促進します。 インクレチンは DPP-4 という酵素により分解されます。DPP-4 を阻害しインスリン分泌を促進し血糖値を下げます。単独投与では低血糖になりにくい事が特徴ですが、スルフォニル薬との併用で低血糖起こす事があるので注意が必要です。
SGLT2阻害薬
腎臓にある尿細管からブドウ糖の取り組みを加え、尿中に糖を排泄しやすくします。
体重は減少傾向になりますが、脱水や尿路感染を起こしやすいので注意が必要です。 その他、異なる作用を持つ複数の薬を混ぜ合わせた配合葉もあります。主に薬の数を減ら したい場合に使用します。
インスリン製剤について
内服でもコントロールできない場合にはインスリンを使用します。 当院でもインスリンを行っております。(重症、緊急を除き外来でも行えます。)
持効型インスリンアナログ
一日一回の使用、24時間持続します。ヒトインスリンに比べ持続時間が長いです。
超速効型インスリンアナログ
注射してすぐに作用が現れるため食事直前に投与します。持続時間は3~5時間と短いのが 特徴です。食後の血糖上昇に対応します。従来の速効性インスリンに比べ食後の血糖をよ り改善させ低血糖リスクを軽減します。
超速効型と中間型の両方の特徴を混ぜ合わせたもの
注射してから数分後に作用が現れるため、食事に直前に投与します。食後の低血糖をより 改善させ低血のリスクを軽減します。
超速効型と持続型の特徴両方を合わせたもの
注射して数分後に作用が現れるため、食事直前に投与します。投与する際まぜる必要ありません。 ません。